
本を買取に出す時、少しでも高く売りたいと思ったことはありませんか?買取価格は自分でコントロールすることは難しいですが、綺麗な状態で買取に出せれば値段が下がることは防げるかもしれません。今回は汚れ別に本当に本が綺麗になる方法は何かを検証してみました。
目次
こんにちは。ライターの矢澤です。
本を買取に出す時、少しでも高く売りたいと思ったことはありませんか?
本はその本自体の市場価格と、どんな状態かによって値段が決まります。
価格は自分でコントロールすることは難しいですが、綺麗な状態で買取に出せれば値段が下がることを防げるかもしれません。
古本って綺麗に見えているものでも意外に汚れているものなんです。
バブーを運営している株式会社バリューブックスは古本を中心に買取、販売をしており、1日で扱う古本の数は1万から2万冊です。
見た目が綺麗な古本でも一日中触っていると手が真っ黒になります。
本も人間と同じように年をとるんです。丁寧に扱っていたとしても空気に触れるだけでどんどん劣化して、汚れていってしまうものなんです。
ということで、今回は汚れ別に効果がありそうなクリーニング方法を試し、どの程度汚れが落ちるのかを検証していきたいと思います。
【汚れ別に紹介】自宅でお気に入りの本をクリーニングする方法
- 表紙の汚れ
- ページについた油シミ
- 小口の日焼け
表紙の汚れ
本の表紙は汚れがつきやすく、見た目が綺麗に見えてもほこりや手垢などで意外に汚れています。
汚れやすい場所たからこそ、お家にあるもので簡単に綺麗に出来る方法を3つご紹介します。
- ウェットティッシュ
- 消しゴム
- 重曹
ウェットティッシュを使う
それほど目立たない汚れであればウェットティッシュで十分拭き取れます。アルコールが入っている除菌タイプのものを選びましょう。
消しゴムを使う
表紙が紙の場合や一箇所に汚れが集中しているときは消しゴムでこするのがオススメです。しかし強くこすったり、光沢のある特殊な加工をしてあるものをこすったりすると印刷がハゲたり、消しゴムの跡がつくので注意してください。
重曹を使う
①重曹小さじ1杯をお湯or水100mlで薄める。水で溶かすよりもお湯で溶かした方が粉の残る確率は減ります。(スプレータイプの重曹も売っています。)
②100均などで売っているスプレーボトルに溶かした重曹を入れ、乾いた布に吹きかけて擦ります。マイクロファイバーの布が一番オススメですが、使い古したTシャツなどでも大丈夫です。
③拭いた後乾くと白い粉が残ってしまうので、白い粉が残っていたらウェットティッシュで拭き取ります。
重曹は匂い消しの効果もあるため、本の匂いが気になるという方にもオススメです。
表紙の汚れまとめ
軽い汚れはウェットティッシュで、少し頑固な汚れは重曹で、固まった汚れは消しゴムを使うなど、汚れのタイプ別にアイテムを使い分けると良さそうですね。
ページについた油シミ
お菓子を食べながら本を読んだり、食卓の近くに本が置いてあったりして油汚れが付いてしまった!なんて経験ありませんか?そんな時のために油シミを取るおすすめの3つの方法をご紹介します。
- ベンジン
- 除光液
- 漂白剤
ベンジンを使う
ベンジンとは油汚れを落とすシミ抜きアイテムです。
安い物だと100円台のものもありますが、相場は500mlで400円〜500円台のものが多いです。
①油汚れが付いたページの下にコピー用紙を挟みます。
②ティッシュまたはコットンにベンジンを染み込ませます。
③ベンジンを染み込ませたティッシュまたはコットンで、油汚れを上から抑える。
④新しいティッシュまたはコットンで油汚れをポンポン叩いて、ティッシュに油を染み込ませる。
除光液を使う
除光液には油を溶かす働きがあるので、紙についた油汚れも落としてくれます。
①油汚れが付いたページの下にコピー用紙を挟みます。
②ティッシュまたはコットンに除光液を染み込ませます。
③除光液を染み込ませたティッシュまたはコットンで、油汚れを上から抑える。
④新しいティッシュまたはコットンで油汚れをポンポン叩いて、ティッシュに油を染み込ませる。
あまり変化がないようです。
漂白剤を使う
日焼けと同じく、油シミもキッチンハイターで簡単に落とすことができます。
①油汚れが付いたページの下にコピー用紙を挟みます。
②油汚れが付いた部分にティッシュを乗せ、余分な油を吸い取ります。
③ティッシュまたはコットンに漂白剤を染み込ませます。
④漂白剤を染み込ませたティッシュまたはコットンで、油汚れをポンポン叩く。
⑤新しいティッシュまたはコットンに少量水を含ませ、油汚れを抑えます。
⑥新しいティッシュと重しを上に乗せて紙をよく乾かします。
※日焼け同様、漂白剤を付けすぎるとページが白く変色したり、文字に着くとインクがにじんだりするので注意してください。
油シミまとめ
油シミは全体的に取りづらく、ベンジン以外の物だとあまり汚れが落ちません。
ベンジンは価格が500円前後とクリーニングに使う道具としては少し高い気がしますが、洋服のシミ抜きや、シール剥がしにも使えるのでもしもの時に使える便利アイテムとして一本持っていても良いかもしれませんね。
小口の日焼け
日焼けとは本が茶色く変色することを言い、主に小口と呼ばれるカバーがかかっていない部分が変色してしまっていることが多いです。
日焼けの原因は太陽光や蛍光灯に含まれる紫外線、空気に触れることによって起きる酸化、湿度によって発生するカビ、害虫による虫食いなどがあり、一度本が日焼けしてしまうと、紙を完璧に元に戻すことはできません。でも、できる限り見た目を綺麗にする方法が2つあります。
ヤスリを使う
ヤスリを使って汚れを削り取っていきます。ヤスリは目の粗いものと細かいもの2種類用意し、粗いもので削り、細かいもので調整していきます。(ヤスリは数字の小さい方が荒く、大き方が細かいです。)削るときは本のカバーを外し、削りカスが下に落ちても大丈夫なように新聞紙や、ゴミ袋を下に敷き引きます。ヤスリの目の荒さ。左120 右400
120のヤスリで削っている途中
120のヤスリで削った後
400のヤスリで削った後
日焼けの範囲がどの程度かによりますが、ヤスリで削ることでだいぶ綺麗に見えますね。
削りすぎると本が小さくなり、カバーと本体の大きさに差が出てしまうこともあるので注意しましょう。
漂白剤を使う
キッチンハイターなどの漂白剤を染み込ませ、本の黄ばみを落とします。
①漂白剤を色落ちしづらいタオルや、雑巾などの生地に染み込ませ、本の日焼け部分に少しずつ付け、数分置く。(この時付けすぎると本がぐしゃぐしゃになるので慎重に)
②水に濡らしたタオルなどで漂白剤を落とす。
③乾いた布で叩くようにして水分を拭き取る。
※安全のため、換気をし、ゴム手袋を付けて作業することをおすすめします。
漂白剤を付けすぎるとページが白く変色したり、文字に着くとインクがにじんだりするので注意してください。
日焼けまとめ
効果がある方法としてはヤスリを使う方法でしたが、ヤスリで削る、漂白剤を付ける。のどちらも本を傷つけてしまう行為になり、特に漂白剤は付けすぎると本が白く変色したり、水濡れのように本がパキパキになるのであまりオススメはできません。
なので、なるべく傷つけたくないという方には、日焼けをしないような本の保管をおすすめします。
本の日焼けを防ぐ方法
本が日焼けをしてしまうと直す事が難しいため、汚れないように保管する事が大事です。
日焼けを防ぐ保存方法
- 光が当たらないように暗い部屋に置く。
- 遮光カーテンをつけて光が直接当たらないようにする。
- カビ対策には本が湿気や空気に触れないようにカバーをつけたり、ジップロックに入れたり、乾燥剤を入れて蓋付きのケースにしまう。
※その際には栞を外すのを忘れずに!(本は中性紙、栞は酸性紙になるので本が酸化して痛みの原因になるため。)
虫食い対策には防虫剤を入れ、定期的にほこりを取る。防虫剤だと本にシミができる可能性もあるので、心配な人は本を食べる紙魚(シミ)という虫が嫌いなラベンダーの香りのオイルをティッシュに付けてケースに入れてといいです
本を綺麗に保管する方法は>>本・漫画をきれいに保管する方法【おすすめの保管サービスも紹介】に詳しく解説してあるので、気になる方は是非読んでみてください。
まとめ
いかがでしたか?
私たち自身も発送の際にクリーニングをしていますが、ここまで手をかけたことはなかったのでどうなるのか予想ができませんでした。
思った以上に汚れが取れたもの、取れなかったものとありますが、
元々の本の状態によってどれだけキレイになるかが変わってきます。
あまりにも元の状態が悪いものは買取できないこともあるので、クリーニングする本としない本を選ぶことをオススメします。
売るつもりがないよーという方もクリーニングをしてみて本が綺麗になっていく感覚を味わってみてはいかがしょうか?とても清々しい気持ちで読書ができますよ。